東洋医学では、女性は「七の倍数」、男性は「八の倍数」の年齢で身体が節目を迎え、大きな変化が表れると考えられています。
これは、自分の身体に注意を向けたほうが良い年齢で、健康維持の仕方や加齢への対処法を考える上での節目であり、個人の身体の弱い部分が出てきやすい時期でもあります。
女性の体調変化はホルモンの変化で捉えることができ、14歳前後に生理が始まり、21歳から女性の成熟期に入ります。
その後、28歳で体調は最も充実し、35歳から少しずつ下り坂となって、病気という程でもない様々な不調や婦人科系のトラブルが見られるようになります。
42歳を迎えると体力や性機能の衰えが出てくるので、血流を良くして身体を冷やさないように過ごすことが大切になります。
49歳前後で閉経を迎えると、体内では急激な変化が生じるので、ストレスをためずに、ゆったりと過ごす工夫が必要です。
それ以降は緩やかに老化し、56歳以降はイライラや目の疲れ、体力の低下が出やすくなるので、心と目のケア、適度な運動を心がける必要があります。
63歳からは動悸や不眠の症状が出やすいので、疲れをためずに血行を促進し、質の良い睡眠を心がけてください。
一方、男性は変化の速度が比較的緩やかで、24~32歳でピークを迎え、40歳前後から徐々に下降し、集中力の低下などの精神面に変化が表れやすいのが特徴です。
そして、48歳位で白髪や抜け毛が目立つようになり、56歳頃に性機能の衰えなどの大きな変化が表れてきます。
これらの節目の年齢に見られる変化は、日常生活との関係が深く、暴飲暴食や慢性的な睡眠不足、不摂生な生活などがエネルギーを消耗させ、老化を速めてしまいます。
特に女性は、更年期に入る前の5~7年位前から、生活を見直し体調や身体の状態を整えておくことで、更年期を楽に過ごすことができます。
また、身体の変化に応じて養生することで、未病とされる症状や老化を緩やかにすることができますので、普段の食事や睡眠、生活習慣などを見直す良い機会にしてください。
|